「LOVE LOVE LOVE」は、1995年7月24日にリリースされた、DREAMS COME TRUEの18枚目のシングルだ[1]。「嵐が来る」との両A面シングルとして発表されたこの曲は、TBS系ドラマ『愛していると言ってくれ』の主題歌・挿入歌として使われている[1]。オリコン調べで累計248.9万枚を売り上げ、これはDREAMS COME TRUE史上最大のヒットであり、1995年のオリコン年間シングルランキングでも1位を記録した[1]。
DREAMS COME TRUE史上、最大のヒットが生まれた瞬間
累計248.9万枚という売上は、長いキャリアを誇るDREAMS COME TRUEにとっても、最大の記録だ[1]。2020年時点で日本の歴代CDシングル売上ランキングにおいても10位以内に入るという事実は[1]、この曲がいかに広く、そして深く日本社会に浸透していたかを物語っている。数多くの名曲を生み出してきたバンドの中で、なぜこの曲がこれほど突出したヒットになったのか。その理由を探ることは、ポップスにおける「普遍性」というものの正体を考える上で、興味深い手がかりを与えてくれる。
『愛していると言ってくれ』という、社会現象を生んだドラマ
TBS系ドラマ『愛していると言ってくれ』は、聴覚障害を持つ青年と女優の恋愛を描いた作品で、放送当時に大きな社会的反響を呼んだ。手話を使ったコミュニケーションというテーマは、多くの視聴者に新しい気づきを与え、社会的なムーブメントにもつながったと言われている。この曲がその主題歌・挿入歌として使われたことは[1]、単なる恋愛ドラマの添え物としてではなく、言葉を超えた想いの伝え方を模索するこのドラマのテーマと、深く共鳴していたはずだ。
「LOVE」という言葉を、三度重ねる意味
歌詞をそのまま引用することは控えるが、「LOVE」という一語を三度繰り返すこのタイトルには、言葉を尽くさずとも伝わる想いの強さが込められている。複雑な言い回しや比喩を重ねるのではなく、最もシンプルな言葉をただ繰り返すことで、かえってその感情の純粋さと強度が際立って伝わってくる。手話という、声を使わずに想いを伝える手段をテーマにしたドラマの主題歌として、この「言葉を尽くさない伝え方」が選ばれたことには、深い必然性があるように感じられる。
紅白歌合戦で歌われた、時代を代表する一曲
この曲は1995年のNHK紅白歌合戦でも「ROMANCE」と共に披露されたと伝えられており[1]、その年を代表する楽曲としての地位を確立していたことが分かる。アルバム『DELICIOUS』と共に、この曲が1995年のオリコン年間チャートで1位を獲得したという事実は[1]、DREAMS COME TRUEというバンドが、あの年の日本の音楽シーンの頂点に立っていたことを物語っている。
両A面という形式が持つ、二つの物語
この曲が「嵐が来る」との両A面シングルとしてリリースされたことも[1]、興味深いポイントだ。同じドラマの主題歌・挿入歌としてそれぞれ異なる役割を担うこの二曲は、ひとつの物語を多角的に描き出す機能を果たしていたのだろう。「LOVE LOVE LOVE」がシンプルで直接的な愛の言葉を歌う一方で、「嵐が来る」はまた違ったテーマを扱っている。この対比構造が、ドラマ全体の感情の起伏をより豊かに彩っていたと考えられる。
1995年という、J-POP黄金期の頂点で
1995年前後は、日本のポップスシーンにおいて、ミリオンセラーが数多く生まれた、いわゆる「J-POP黄金期」と呼ばれる時代だった。数多くの名曲がひしめき合うこの激戦区の中で、この曲がその年のオリコン年間チャート1位を獲得したという事実は[1]、驚異的な達成だと言える。多くの才能あるアーティストが競い合っていたあの時代に、これほどのヒットを記録できたことは、この曲が持つメロディーの強さを何よりも雄弁に物語っている。
歴代売上ランキングという、揺るぎない記録
2020年時点で日本の歴代CDシングル売上ランキング10位以内に入るという記録は[1]、CD市場そのものが縮小していく中でも、決して塗り替えられることのない、確かな歴史的価値を持っている。デジタル配信が主流となった現代においても、この曲が打ち立てた記録は、日本の音楽史における金字塔として、長く語り継がれ続けるだろう。
手話というテーマと、音楽が交わる場所
『愛していると言ってくれ』が描いた聴覚障害というテーマは、音楽という「聴く」ことを前提にした表現形式にとって、実は非常に挑戦的な題材だったはずだ。音を届けることを本分とする楽曲が、音を聴くことのできない人々を主人公にした物語に寄り添うという構造には、深い矛盾と、それを乗り越えようとする誠実な意志が同居している。この曲が持つシンプルな言葉の繰り返しは、もしかすると、声だけでなく身振りや表情でも伝わるような、普遍的なコミュニケーションの形を意識していたのかもしれない。
年間チャート1位という、栄誉の重み
単月のヒットではなく、1年を通してのオリコン年間シングルランキングで1位を獲得したという事実は[1]、この曲が一時的なブームで終わらず、1年間にわたって安定的に多くのリスナーに支持され続けたことを意味している。瞬間的な話題性だけでなく、長期にわたる根強い人気を獲得できたことこそ、この曲の持つ普遍的な魅力の証だと言えるだろう。この曲が今も色褪せずに愛され続けていることを思うと、30年近い時を経てもなお、その輝きは些かも失われていないのだと実感する。これからも多くの世代に歌い継がれていく名曲として、この一曲は輝き続けるだろう。
参考リンク
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