ページ作成日: 2026年7月5日
元にしたYouTubeリンク: https://www.youtube.com/watch?v=jNaSmIiqIHk
確認した動画: 郷ひろみ「2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜」LIVE DVD&Blu-ray「Hiromi Go Concert Tour 2024 Initial G」より(郷ひろみ / Hiromi Go Official YouTube Channel)

1984年2月25日発売、郷ひろみ通算50作目のシングル「2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜」は、国鉄(現JR)の一大キャンペーン「エキゾチック・ジャパン」のイメージソングとして作られた楽曲だ。作詞は売野雅勇、作曲・編曲は井上大輔、プロデュースは酒井政利、ジャケット写真は篠山紀信が手がけている。オリコン最高7位、1984年年間61位、売上21.3万枚を記録し、今もなお郷ひろみを代表する最大級のヒット曲として語り継がれている。今回参照した動画は、2024年に行われたコンサートツアー「Hiromi Go Concert Tour 2024 Initial G」を収めたLIVE DVD&Blu-rayからの映像だ。

大石セレクション視点:歌詞がいい ★★★★★

  • 曲がいい:★★★★★
  • 歌詞がいい:★★★★★
  • MVがいい:★★★★☆

選定理由:井上大輔によるエキゾチックなアレンジは40年以上経った今も色褪せない魅力を持っているが、この曲を選ぶ理由はやはり、売野雅勇による歌詞のコンセプトの巧みさにある。当時の日本の総人口である約1億2千万人に、瞳の数である2をかけて「2億4千万の瞳」というタイトルにしたという発想は、詩的でありながら極めて知的な言葉遊びだ。しかも人称代名詞を使わずに書かれたというこだわりが、この曲に独特の普遍性を与えている。曲・歌詞ともに最高評価としながらも、この言葉選びの妙こそが最も語りたい部分だと感じ、歌詞を主視点に選んだ。

国鉄最後の大型キャンペーンソング

「2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜」は、国鉄(現JR)の一大キャンペーン「エキゾチック・ジャパン」のイメージソングとして作られた。これは、山口百恵の「いい日旅立ち」や「一枚のきっぷから」といった歴代の名キャンペーンソングに連なる、国鉄最後の大型キャンペーンだったと伝えられている。曲の初披露が東海道新幹線0系車内で行われたというエピソードもあり、鉄道と音楽が一体となって日本各地への旅情を掻き立てる、壮大なプロジェクトの一環としてこの曲は生まれた。

「2億4千万」という、大胆な数字の発想

歌詞を丸ごと引用することは避けるが、この曲のタイトルにある「2億4千万」という数字は、当時の日本の総人口である約1億2千万人に、瞳の数である2をかけた数字だという説が伝えられている。壺井栄の小説「二十四の瞳」との言葉遊びも指摘されており、単なる大きな数字の羅列ではなく、日本という国そのものを見つめる無数の瞳を思い描かせる、詩的な発想がこのタイトルには込められている。作詞の売野雅勇が「人称代名詞を使わない」というコンセプトで書いたとされる歌詞は、特定の「私」や「あなた」ではなく、日本という国そのものへの視線を描いているようにも読める。

「ジャパ〜ン」という決め台詞の起源

この曲の大ヒット以降、郷ひろみを形容する決め台詞的な表現として「ジャパ〜ン」という言葉が広まったと伝えられている。ライブでも定番の持ちネタ・パフォーマンスとして知られるこの掛け声は、単なる語呂合わせを超えて、郷ひろみというエンターテイナーのアイデンティティの一部になっている。一曲のヒットが、アーティスト自身を象徴する言葉まで生み出したという事実は、この曲の影響力の大きさを物語っている。

2024年、40年を経てもなお歌われる代表曲

今回参照した動画は、2024年5月に開始された全国ツアー「Hiromi Go Concert Tour 2024 Initial G」を収めたLIVE DVD&Blu-ray(2024年11月20日発売)からの映像だ。発売から40年を経た今もなお、この曲がセットリストの核として歌われ続けているという事実は、この曲が一時代のヒット曲で終わらず、郷ひろみのキャリアそのものを象徴する不朽の代表曲であり続けていることを示している。

篠山紀信が手がけた、ジャケットの美学

このシングルのジャケット写真を手がけたのは、写真家の篠山紀信だ。数多くの著名人やアーティストを撮影してきた篠山紀信の起用は、この曲が単なる音楽作品としてだけでなく、視覚的な表現としても高い水準を目指していたことを示している。国鉄の大型キャンペーンという規模の大きなプロジェクトにふさわしく、音楽、詞、そして視覚表現のすべてにおいて一流の作り手が集められていたことが、この曲の完成度の高さを支えている。

キャンペーンソングが持つ、旅への憧れ

東京で働いていた頃、忙しい日々の中でふと、どこか遠くへ旅に出たいと感じることがあった。この曲が描く「エキゾチック・ジャパン」という言葉は、遠い異国ではなく、実は身近な日本そのものの中にある異国情緒を再発見させようとするコンセプトだ。見慣れた日本の風景も、少し視点を変えれば、まだ見ぬ旅情に満ちているのだと、この曲は教えてくれる。

山口百恵から続く、キャンペーンソングの系譜

「エキゾチック・ジャパン」キャンペーンは、それ以前の「いい日旅立ち」(山口百恵)や「一枚のきっぷから」といった名キャンペーンソングの系譜に連なるものだったと伝えられている。国鉄という公共交通機関が、時代を代表するアーティストを起用して日本各地への旅情をかき立てるという壮大なプロジェクトを続けてきたことは、音楽と社会インフラが結びついた、日本独特の文化的な現象だったと言えるだろう。郷ひろみがこの系譜の一角を担ったことは、彼のキャリアにとっても大きな栄誉だったはずだ。国鉄からJRへと時代が移り変わる節目に生まれたこの曲が、今なお歌い継がれていることも、時代を超えた楽曲の力を物語っている。

磐田で思う、身近な場所にある特別さ

介護や不動産の仕事を通じて、磐田という地元の何気ない風景の中にも、実は特別な価値や物語が眠っていることに気づかされる機会が多い。「エキゾチック・ジャパン」というキャンペーンが、日本国内を「異国」として見つめ直す視点を提示したように、住み慣れた土地にも、改めて目を向ければ新しい発見があるはずだ。家や土地の整理を通じて、そうした身近な場所の価値を再発見する手伝いができればと思う。

参考リンク

身近な場所にも異国のような発見があるように、住み慣れた家や土地にも、改めて気づく価値があります。

静岡県磐田市周辺で、相続した実家・空き家・土地建物の整理にお悩みの方は、富士ヶ丘サービスまでご相談ください。

書いた人

大石浩之。静岡県磐田市で、介護と不動産の仕事をしています。 若い頃に東京で過ごした時間、仕事の中で見てきた家族や街の記憶、 そして今暮らす磐田で感じることを、音楽をきっかけに書いています。

音楽は、過去の自分に会いに行くための入口です。 家や土地もまた、誰かの記憶が残る場所だと思っています。