ページ作成日: 2026年7月3日
元にしたYouTubeリンク: https://www.youtube.com/watch?v=ilnLczvLGAY
確認した動画: 星野源 – 不思議 (Official Video)(星野源公式チャンネル)

星野源さんの曲の中で一番大好きな曲「不思議」。哲学的で好き。この評価には、深く頷かされます。多くのラブソングが「好き」という感情を当然の前提として歌う中で、「不思議」はその前提そのものを問い直そうとしています。自分にとっての愛とは何か、恋とは何か。星野源は、この曲を作るにあたって、その定義をあらためて自分の言葉で捉え直そうとしたといいます。アニメ作品を繰り返し見返しながら、自分なりの「キュン」とする感情の正体を突き詰める。この制作過程自体が、すでに哲学的な作業です。恋愛感情という、誰もが当たり前のように経験しながら、実は誰も正確には説明できない不思議な現象を、真正面から言葉にしようとする。この曲の哲学性は、まさにその挑戦の中に宿っています。

3年4ヶ月ぶりのシングル、両A面の1曲

「不思議」は、2021年4月27日に配信限定でリリースされ、TBS系火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』の主題歌として使用されました。物理メディアとしては同年6月23日、ソロデビュー11周年を迎える日に、もう1曲の「創造」との両A面シングル『不思議/創造』として発売されています。前作『ドラえもん』以来、約3年4ヶ月ぶりのシングル・パッケージとなりました。楽曲の制作は「創造」を作り終えてから始まり、星野源は「自分にとっての愛とか恋はこういうことだと思っている、というのをちゃんと歌にしようとした」と語っています。自分なりの「キュン」とする感情を突き詰めるために、アニメ『中二病でも恋がしたい!』や『たまこまーけっと』を鑑賞し、制作に行き詰まるたびに見返したというエピソードも残っています。

愛や恋という、誰もが知っているはずの感情を、あらためてゼロから定義し直そうとする作業は、簡単なことではありません。既存の作品を参照しながら、自分なりの感覚を丁寧に言語化していく。この曲の哲学的な深みは、そうした地道な作業の積み重ねから生まれています。

愛を定義し直すという哲学

東京で働いていた頃、当たり前だと思っていた概念を、あらためて自分の言葉で説明しようとすると、意外なほど難しいことに気づかされた経験があります。「愛」や「恋」という言葉も同じです。多くの人が使い、多くの曲で歌われてきたにもかかわらず、いざ自分自身の言葉で定義しようとすると、途端に曖昧になります。「不思議」というタイトルは、まさにその、簡単には言語化できない感情の不思議さを、そのまま受け止めた言葉です。

哲学とは、当たり前を疑い、あらためて言葉にし直す営みです。この曲が持つ哲学性は、恋愛というありふれたテーマに、そういう根源的な問いを投げかけている点にあります。

磐田で問い直す、愛の形

磐田で家や土地の相談を受けていると、家族への愛情の形が、それぞれまったく違うことに気づかされます。ある人にとっての愛情表現は、別の人には伝わらないこともあります。「不思議」が投げかける、愛や恋を自分なりに定義し直すという営みは、家族関係を見つめ直す上でも、大切な視点を与えてくれます。

当たり前だと思っていた感情も、あらためて自分の言葉で捉え直してみる。この曲を聴くたびに、そういう哲学的な問い直しの大切さを、思い出させてもらっています。

ATAWI MUSICは、音楽を消費するサイトではありません。曲をきっかけに、当たり前の感情を問い直した記憶を読み直す場所です。