ページ作成日: 2026年7月5日
元にしたYouTubeリンク: https://youtu.be/UOdQ_TU0oyw
確認した動画: 中山美穂「WAKU WAKUさせて」(Miho Nakayama - Topic、公式系チャンネル)

「WAKU WAKUさせて」は、1986年11月21日発売の中山美穂8枚目シングルで、アルバム『EXOTIQUE』にも収録されている。この曲は、中山美穂自身が主演したフジテレビ系ドラマ「な・ま・い・き盛り」の主題歌として使われ、オリコン週間最高3位、そして同年12月度の月間シングルチャートで1位を獲得している。これは中山美穂にとって、週間・月間を通じて初めての首位獲得となった記念碑的な楽曲だ。作詞は松本隆、作曲は筒美京平、編曲は船山基紀という、当時のヒットメーカーの黄金トリオによって作り上げられている。

大石セレクション:曲がいい ★★★★☆

  • 曲がいい:★★★★☆
  • 歌詞がいい:★★★☆☆
  • MVがいい:★☆☆☆☆

選定理由:松本隆・筒美京平・船山基紀という、80年代を代表するヒットメーカー3人が手がけたアップテンポなダンスナンバーとしての完成度が、この曲の一番の魅力だ。「WAKU WAKU」「DOKI DOKI」というオノマトペを繰り返す歌詞も軽快で楽しいが、それ以上に、聴いた瞬間に体が動き出すようなトラックそのものの推進力が、初の首位獲得という記録を後押ししたのだと感じる。今回参照した動画は公式のミュージックビデオではなく、音源配信系チャンネルによるものであるため、公式MVが確認できない場合の基準に沿ってMVの評価は控えめにしている。それでも、曲そのものの持つ快活さが色褪せていないことは、40年近く経った今聴いても十分に伝わってくる。

主演ドラマと二人三脚で作られたヒット

「WAKU WAKUさせて」は、中山美穂自身が主演したフジテレビ系ドラマ「な・ま・い・き盛り」の主題歌として制作された楽曲だ。俳優としても歌手としても活動していた中山美穂にとって、自分自身が出演する作品の主題歌を歌うという経験は、単なるタイアップ以上の意味を持っていたはずだ。ドラマの世界観と楽曲のイメージを一致させやすいという利点がある一方で、視聴者の目に「役」と「本人」の両方が重なって映るというプレッシャーもあっただろう。演じる役柄のイメージと、歌い手としての自分自身のイメージを重ね合わせながら一つの作品を作り上げていくという過程は、単なる歌手活動とは異なる緊張感を伴っていたはずだ。この曲の弾むような明るさは、俳優としての彼女が演じた役柄の快活さと、歌手としての彼女自身の魅力が、幸福な形で重なり合った結果なのだろう。結果としてこの楽曲は、オリコン月間チャートで初の首位を獲得するという、彼女のキャリアにとって大きな節目になった。

黄金トリオが生み出したポップスの完成度

作詞の松本隆、作曲の筒美京平、編曲の船山基紀という組み合わせは、1980年代の日本のポップスシーンにおいて、数々のヒット曲を生み出してきた組み合わせとして知られている。それぞれが自分の専門領域で確かな実績を積んできたプロフェッショナルたちが手を組むことで、アイドル歌謡としての親しみやすさと、ポップスとしての完成度の高さを両立させた楽曲が生まれている。1980年代の日本には数多くのアイドル歌手とヒットメーカーの組み合わせが存在したが、その中でもこの三人による布陣は、特に高い完成度を誇る組み合わせの一つとして記憶されている。アイドルという枠組みの中にありながら、作家陣の確かな技術によって支えられた楽曲は、単なる時代の消費物として終わらず、何十年経っても色褪せずに聴き続けられる強度を持つ。「WAKU WAKUさせて」もまさにその好例で、アップテンポなダンスナンバーとして、聴く人を自然に楽しい気持ちにさせる仕上がりになっている。

地味な自分を脱ぎ捨てるという歌詞

歌詞を丸ごと引用することは避けるが、この曲には「地味っぽい顔はやめて」「生きかたを派手にしなよ」といった、積極的で陽気な生き方を呼びかける言葉が含まれているとされる。「WAKU WAKU」「DOKI DOKI」というオノマトペを繰り返しながら、内気になりがちな自分を鼓舞し、もっと楽しく、もっと自分らしく生きようという青春讃歌としての性格を持っている。1980年代のアイドルポップスらしい、屈託のない明るさが、この曲の言葉選びの端々から伝わってくる。

アイドルからシンガーへの成長を印づけた一曲

この曲を担当したプロデューサーが「シンガーとして大きく伸び始めた作品」と評したという情報も伝えられている(出典の一次確認はできていないため、あくまで参考情報として扱いたい)。もしこの評価が正しければ、この曲は単に人気ドラマとのタイアップによるヒットというだけでなく、中山美穂自身の歌手としての成長を印づける一曲でもあったということになる。アイドルとして注目を集めていた時期から、確かな歌唱力を持つシンガーへと歩みを進めていく過程で、この曲が果たした役割は小さくなかったのだろう。中山美穂は、俳優としても歌手としても長く第一線で活躍してきた表現者であり、ドラマの主演を務めながらその主題歌も自ら歌うという形式は、彼女のキャリアの中で繰り返し見られる特徴でもあった。

弾む心を、取り戻すために

東京で働いていた頃、日々の忙しさに追われて、何かにワクワクするという感覚を忘れかけていた時期がある。この曲を聴くと、地味に、無難に生きることを選びがちな自分を、もう一度奮い立たせてくれるような気持ちになる。派手に生きることが正解というわけではないが、時には自分の中の「わくわく」を思い出すことも大切なのだと、この曲は軽やかに教えてくれる。介護や不動産の仕事は、時に地味で地道な作業の積み重ねになりがちだ。それでも、家族の相談に応え、少しずつ問題が解決に向かっていく過程には、確かな「わくわく」がある。この曲が歌う軽やかな高揚感は、年齢や仕事の種類を問わず、誰の心の中にも眠っているものなのだと思う。地味に見える日々の仕事の中にも、小さな「わくわく」を見つけ続けたいと、この曲を聴くたびに感じている。

参考リンク

小さな「わくわく」が日々を軽くしてくれるように、家や土地の整理にも、前向きな一歩から見えてくる景色があります。

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書いた人

大石浩之。静岡県磐田市で、介護と不動産の仕事をしています。 若い頃に東京で過ごした時間、仕事の中で見てきた家族や街の記憶、 そして今暮らす磐田で感じることを、音楽をきっかけに書いています。

音楽は、過去の自分に会いに行くための入口です。 家や土地もまた、誰かの記憶が残る場所だと思っています。