ページ作成日: 2026年7月3日
元にしたYouTubeリンク: https://www.youtube.com/watch?v=uCyQZn-wQmQ
確認した動画: Nulbarich – Kiss You Back (Official Music Video)(Nulbarich本人公式チャンネル)

「Kiss You Back(あなたにキスを返す)」というタイトルには、一方通行ではない、対等な関係性への願いが込められています。愛情や優しさを受け取ったとき、それをただ受け止めるだけでなく、同じだけのものを返したい。この曲が持つ爽やかで開放的なグルーヴは、そうした、与え合う関係の心地よさを体現しています。恋愛の歌として書かれていながら、この「お返しをしたい」という気持ちは、人間関係全般に通じる普遍的な感情です。誰かから何かをもらったら、同じだけ返したくなる。この曲を聴くと、そういう素朴で健全な循環の心地よさを、あらためて感じさせられます。

CMソングから、アルバムの顔へ

「Kiss You Back」は、2018年5月16日にデジタルシングルとしてリリースされた楽曲で、資生堂の日焼け止めブランド「アネッサ」のCMソングとして起用されました。モデルの森星が出演したこのCMを通じて、多くの人にこの曲は届けられました。その後、2019年2月6日にリリースされたアルバム『Blank Envelope』にも収録され、全13曲からなるこのアルバムの中でも、重要な楽曲のひとつとして位置づけられています。

単発のCMソングとして消費されて終わるのではなく、アルバムという形でしっかりと着地させたことは、この曲が単なるタイアップ以上の音楽的な価値を持っていたことの証明です。夏の日差しを思わせる爽やかなサウンドは、アネッサという日焼け止めブランドのイメージとも自然に重なりながら、それ単体でも十分に輝きを放っています。

与え合うことの心地よさ

東京で働いていた頃、誰かに親切にしてもらったとき、その恩をどう返せばいいか分からず、もやもやとした気持ちを抱えることがよくありました。お返しをすることは、時に相手への借りを清算する義務のように感じられることもあります。けれど、この曲が歌う「Kiss You Back」という行為は、義務ではなく、自然な喜びとして描かれています。もらったから返すのではなく、返したいから返す。この違いは、実はとても大きなものです。

愛情や優しさというのは、受け取るだけでも、与えるだけでも、いずれ関係のバランスが崩れてしまいます。適度な循環があってこそ、関係は健やかに続いていきます。「Kiss You Back」という軽やかなタイトルの奥には、そうした、与え合うことの心地よさへの、まっすぐな願いが込められているのだと感じます。

磐田で返す、受け取った優しさ

磐田で家や土地の相談を受けていると、地域の方々から思いがけない優しさや親切を受け取ることがよくあります。そのたびに、いただいた分だけ、この仕事を通じて何かを返したいという気持ちが湧いてきます。それは義務感からではなく、自然に湧き上がる、お返しをしたいという純粋な気持ちです。「Kiss You Back」が歌う、与えられたものを同じだけ返そうとする姿勢は、この仕事の根底にある感覚と、深く重なっています。

受け取った優しさを、そのまま次の誰かへと循環させていくこと。この曲の爽やかなグルーヴを聴くたびに、そうした与え合いの連鎖の大切さを、あらためて思い出させてもらっています。

ATAWI MUSICは、音楽を消費するサイトではありません。曲をきっかけに、受け取った優しさを返してきた記憶を読み直す場所です。