結成20年を迎えるバンドが、それまで一度も手がけたことのないR&B/ヒップホップのフォーマットに、あえて初めて挑む。「琥珀色の街、上海蟹の朝」というエキゾチックなタイトルを持つこの曲には、そういう挑戦の緊張感が宿っています。長く活動を続けてきたバンドほど、確立したスタイルに安住しがちですが、くるりは20年という節目でむしろ新しい語法に踏み出しました。過去を振り返る再現ライブを展開しながら、同時にまったく新しい音楽的な冒険にも挑む。その両立の姿勢こそ、このバンドが長く第一線で活動し続けてこられた理由なのだと思います。
過去と未来をつなぐ、20周年の1曲
この曲は、2016年7月6日にリリースされました。結成から20年を迎えるにあたり、くるりは「今あえて過去を振り返ったうえで、これからを創っていく」というコンセプトのもと、3rdアルバム『TEAM ROCK』、4th『THE WORLD IS MINE』の再現ライブ「NOW AND THEN vol.2」を展開している最中でした。この曲は、佐藤征史、クリフ・アーモンド(Dr)、野崎泰弘(Key)、松本大樹(G)といったプレイヤーたちがそれぞれの持ち味を発揮し、岸田繁によるオーケストラアレンジが加わり、ゲストボーカルにUCARY & THE VALENTINEを迎えることで、実にくるりらしい独創的な仕上がりとなっています。
節目にこそ、新しい挑戦を
東京で働いていた頃、勤続年数の節目を迎えた人が、その安定した立場に安住せず、あえて新しい挑戦を始める姿を何度も見てきました。20年という時間は、慣れ親しんだやり方を守るための言い訳にもなり得ますが、くるりはその逆を選びました。
磐田で挑む、節目の新しい一歩
磐田で家や土地の相談を受けていると、長年続けてきたやり方に区切りをつけ、新しい暮らし方に挑戦する方々に出会います。くるりが20年目に新しい語法に挑んだように、節目は新しい挑戦の絶好の機会でもあるのだと、この曲を聴くたびに思います。
ATAWI MUSICは、音楽を消費するサイトではありません。曲をきっかけに、節目に挑んだ新しい一歩の記憶を読み直す場所です。
