1993年11月21日発売、TRF3枚目のシングル「愛がもう少し欲しいよ」は、小室哲哉が作詞・作曲を手がけ、久保こーじが編曲面で関与した楽曲だ。「Xmas dance wiz U」との両A面シングルとして発売され、日本テレビ系バラエティ番組「吉本印天然素材」のエンディングテーマとして使われている。オリコン最高29位という記録を残し、デビューアルバム『WORLD GROOVE』にも収録されている。同日発売の「Silver and Gold dance」と合わせて展開された、初期TRFの音楽性を知る上で重要な一曲だ。
デビュー初期の、貴重な一曲
「愛がもう少し欲しいよ」は、TRFのデビューアルバム『WORLD GROOVE』にも収録された、通算3枚目のシングルだ。後の大ヒット曲群であるsurvival dAnceやEZ DO DANCEほどの知名度はないが、TRFがまだ音楽性を模索していた初期の時代を知る上で欠かせない楽曲だ。デビューアルバム『WORLD GROOVE』はグループの初期の音楽性を凝縮した重要な作品で、他の収録曲との並びの中でこの曲を聴くことで、当時のTRFが目指していた音楽的な方向性の全体像がより鮮明に見えてくる。この時期の楽曲を丁寧に辿ることで、その後のブレイクへとつながっていく音楽的な蓄積を実感することができる。アルバムの中で聴くと、シングル単体で聴くのとはまた違った印象を受けることがある。survival dAnceやEZ DO DANCEといった後の大ヒット曲群に比べれば地味に映るかもしれないが、目立たない初期の一曲一曲の積み重ねがなければ、その後の大きな飛躍もなかっただろう。
距離を測りながら、育ちすぎていく気持ち
歌詞を丸ごと引用することは避けるが、この曲は女性目線のラブソングとして、「もっと愛が欲しい」と願う心情を描いている。「去年までとても遠い二人 今だって近いとはいえない」という一節からは、恋人との距離感に悩みながらも、「ときどき私は無理をしているよ」と自分の感情を抑えようとする複雑な心の動きが伝わってくる。それでも「気持ちが育ち過ぎていく」というフレーズには、抑えきれない想いの高まりが率直に表れている。距離を測りながらも育ちすぎていくこの気持ちは、無理をしてでも大切な人との関係を保ちたいと願う、恋愛における普遍的な葛藤を丁寧にすくい上げている。相手にすべての愛情を捧げたいと願いながらも、その距離感に思い悩む――そうした心の揺れは、時代を問わず多くの人が経験してきたものだ。デビュー初期の楽曲でありながら、恋する女性の心情をこれほど的確に描けていることに、当時の制作陣の力量の確かさがうかがえる。
女性ボーカルを、華やかに響かせる
この曲の制作陣は「女性ボーカルをいかに華やかにミックスダウンするか」をテーマに制作したと伝えられている。DJ KOOが「元気だけど安っぽくなく、かといって優しすぎて甘くなりすぎない」バランスを課題としていたとのコメントも見られる。YU-KIの女性ボーカルを主役に据えたこの曲の音作りには、初期TRFがどのように自分たちの音楽性を確立しようとしていたかが表れている。作詞・作曲を小室哲哉が手がける一方、編曲面では久保こーじが関与したと伝えられており、プロデューサーが楽曲の骨格を作り、編曲家がそれに具体的な音の肉付けをしていくという分業体制が、デビュー初期の段階ですでに確立されつつあった。こうした協働が、その後の数々のヒット曲を生み出す土台になっていったのだろう。「元気だけど安っぽくなく、かといって優しすぎて甘くなりすぎない」という繊細なバランスを追求した音作りは、女性ボーカルを主役に据えたグループとしての方向性を確立していく上で、重要な意味を持っていた。
両A面と、意外なタイアップ
この曲は「Xmas dance wiz U」との両A面シングルとして発売されている。クリスマスシーズンに合わせた楽曲と、恋愛の切なさを描いたこの曲を組み合わせるという構成は、季節感の異なる2曲を同時に届けることで、聴き手に幅広い楽しみ方を提供しようとする意図があったのだろう。デビュー初期の段階から、こうした丁寧なシングル構成が意識されていたことは、TRFが最初期から本格的な音楽活動を志向していたことを示している。エンディングテーマとして使われた「吉本印天然素材」は、お笑い芸人らが出演するバラエティ番組だったと考えられる。切ない女性心理を描いたラブソングと、お笑い色の強いバラエティ番組という組み合わせは一見意外だが、こうしたタイアップを通じて幅広い層にこの曲が届けられたことは、TRFがまだ多様な露出の機会を必要としていた初期の時代らしい戦略だったのだろう。季節感の異なる2曲を組み合わせるという丁寧なシングル構成からも、このグループが最初期から本格的な音楽活動を志向していたことが伝わってくる。今の実力や信頼は地道な初期の経験の積み重ねの上に成り立っているという意味で、この一曲もまた、後の大きな飛躍を静かに準備していた。目立たない初期の歩みにも、必ず意味があるのだと、この曲は教えてくれる。オリコン29位という記録も、当時のTRFが一歩ずつ着実に階段を上っていた過程を映し出している。
磐田で思う、初期の歩みが支える現在
介護や不動産の仕事の中でも、今の実力や信頼は、地道な初期の経験の積み重ねの上に成り立っていることを実感する。「愛がもう少し欲しいよ」がTRFのデビュー初期の一曲でありながら、後の大きな飛躍の土台になったように、目立たない初期の歩みにも、必ず意味があるのだと思う。
参考リンク
目立たない初期の歩みにも必ず意味があるように、家や土地の歴史にも、積み重ねてきた大切な時間があります。
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