「カスタム」という言葉には、既製品にはない、特別な仕様への作り替えという意味があります。梅田サイファーの「トラボルタカスタム」というタイトルからは、大人数の集団があえて参加者を絞り込み、これ以上ないほど純度を高めた作品を作ろうとした意志が伝わってきます。「梅田ナイトフィーバー'19」で描いた大所帯ならではの賑やかさとは対照的に、この曲は少数精鋭ならではの、隙のない緻密さを聴かせてくれます。同じ集団でありながら、曲によって見せる顔がまったく違う。この振れ幅の大きさこそ、梅田サイファーというクルーの層の厚さを物語っています。
全国ツアーのために絞り込まれた1曲
「トラボルタカスタム」は、2019年9月25日に発売されたEPです。梅田サイファーは2019年夏からの全国ツアーにあたり、すべての力を集約した作品を作ることを決意し、今回はあえて参加メンバーを絞り込むことで、より純度の高さを追求しました。プロデューサー陣にも、日本有数のトップクラスの布陣を揃えています。前作『Never Get Old』が初動で2000枚を売り切り、収録曲「マジでハイ」がYouTubeで350万回再生という爆発的なヒットを記録した勢いを受けて、この作品は生まれました。
大所帯であることが梅田サイファーの魅力のひとつであることは間違いありませんが、時にはあえて人数を絞ることで、逆に密度の濃さを際立たせる。この判断力の柔軟さこそ、彼らが長く第一線で活躍し続けてこられた理由のひとつだと思います。
絞り込むことで見える、本質
東京で働いていた頃、プロジェクトのメンバーが多すぎて、逆に責任の所在が曖昧になり、成果が出にくくなる場面を何度も見てきました。大人数で取り組むことにはメリットがある一方で、時には思い切って人数を絞り込み、少数精鋭で本質に集中することでしか、突破できない壁があります。「トラボルタカスタム」というタイトルが示す、あえての絞り込みという判断は、そうした仕事の進め方における、大切な選択肢のひとつを教えてくれます。
大所帯であることと、少数精鋭であること。この2つは対立するものではなく、状況に応じて使い分けるべき、両方とも大切な武器です。梅田サイファーが、賑やかな「梅田ナイトフィーバー」と、絞り込まれた「トラボルタカスタム」の両方を作品として残していることは、その柔軟な使い分けの証明です。
磐田で選ぶ、絞り込みと広がりのバランス
磐田で家や土地の相談を受けていると、多くの家族や関係者が関わる大きな相談もあれば、限られた当事者だけで進めるべき繊細な相談もあります。どちらのケースでも、関わる人数の規模を適切に見極めることが、円滑な解決の鍵になります。梅田サイファーが曲ごとに人数の規模を使い分けているように、この仕事でも、状況に応じて関わる範囲を柔軟に調整することを、大切にしています。
「トラボルタカスタム」を聴くたびに、絞り込むことで生まれる密度の濃さを思い出します。すべてを大人数でこなすのではなく、時には思い切って絞り込む勇気を持つこと。この曲は、そういう判断の大切さを、力強いラップの応酬とともに教えてくれます。
ATAWI MUSICは、音楽を消費するサイトではありません。曲をきっかけに、絞り込むことで見えてきた本質の記憶を読み直す場所です。
