キリンジが韓国のフェスに出演した際、バンド内で「韓国のファンの期待に応えるべく、兄弟時代の名曲もやろう」という話になり、この曲がステージで披露されたところ、大ウケしたというエピソードがあります。堀込兄弟が2人でキリンジとして活動していた時代の楽曲が、脱退から何年も経ち、バンド編成に変わった後も、海を越えた土地で今なお愛されている。この事実は、良い曲というものが、時代や国境、さらにはバンドの体制の変化さえも越えて生き続けることを、静かに証明しています。「Ai No Coda」というタイトルの、愛の終止符という意味合いを持つこの曲は、そういう時間を越える強さを、まさに体現しているのだと思います。
移籍第1弾EPに収められた1曲
「Ai No Coda(愛のCoda)」は、2003年にキリンジがレーベル移籍後第1弾としてリリースした『スウィートソウルEP』の収録曲として初めて世に出ました。同年発売の5thアルバム『for beautiful human life』にも収録されています。作詞・作曲は堀込高樹が手がけました。このサイトでも取り上げてきた「スウィートソウル」と同じ時期に生まれた楽曲です。
兄弟時代の楽曲として作られたこの曲が、弟の泰行が脱退し、バンド編成となった現在のKIRINJIによって、今もライブで演奏され続けている。過去の作品を大切に受け継ぎながら、新しい体制の中でも生き続けさせる。この姿勢が、海外のファンの心にも届いたのだと思います。
変化の中で受け継がれる価値
東京で働いていた頃、組織の体制が変わっても、大切にされ続ける価値観や仕事の進め方があることに気づかされました。人が入れ替わっても、本当に良いものは受け継がれていきます。「Ai No Coda」が兄弟時代からバンド体制へと形を変えても愛され続けているように、価値のあるものは、体制の変化を越えて生き残ります。
磐田で受け継ぐ、変わらない価値
磐田で家や土地の相談を受けていると、家族の体制が変わっても、大切に受け継がれてきた価値観に出会うことがよくあります。「Ai No Coda」が示す、変化を越えて受け継がれる価値の強さを、この仕事の中でも大切にしていきたいと思います。
ATAWI MUSICは、音楽を消費するサイトではありません。曲をきっかけに、変化を越えて受け継がれてきた価値の記憶を読み直す場所です。
