ページ作成日: 2026年7月3日
元にしたYouTubeリンク: https://www.youtube.com/watch?v=R85m2MzUW1c
確認した動画: KREVA「One feat.JQ from Nulbarich」(Full Ver.)(KREVA本人公式チャンネル)

このサイトでは、これまでNulbarichの曲を何度も取り上げてきました。「TOKYO」から始まり、Vaundyとの「ASH」まで、私にとってNulbarichは、たびたび立ち返る大切なアーティストのひとつです。けれど、そもそも私がNulbarichという存在を知ったきっかけは、Nulbarich自身の曲ではなく、この「One feat. JQ from Nulbarich」でした。KREVAの新曲として何気なく聴いたこの曲で、初めてJQという声と出会い、そこからNulbarichという沼に足を踏み入れることになりました。この曲が無かったら、ライブにまで出かけるようになるNulbarichを知ることはできなかった。今振り返ると、たった1曲の客演が、その後の自分の音楽的な時間をこれほど大きく変えるとは、当時はまったく予想していませんでした。音楽との出会いというのは、いつも思いがけない入口からやってくるものです(この逆向きの出会いについては、PUNPEE「夢追人 feat. KREVA」の記事でも書いています)。

908フェスがつないだ、1+1の共演

「One feat. JQ from Nulbarich」は、2019年8月5日に配信リリースされ、同年9月18日にCD版が発売されたKREVAの楽曲です。この曲は、前年にKREVA主催で開催された音楽の祭典「908 FESTIVAL 2018」での共演をきっかけに制作されました。楽曲には、「1+1=2ではなく、1+1=大きい1(One)になろう」というメッセージが込められています。KREVAの推進力あるラップと、JQのソウルフルなボーカルが、単なる足し算ではなく、掛け算のようにして生まれる新しい熱量。この曲のタイトルどおり、2人の個性が組み合わさることで、それぞれ単独では出せない大きなグルーヴが生まれています。

2019年という年は、KREVAにとってソロデビュー15周年という節目の年でもありました。長年キャリアを積んできたベテランが、当時まだ勢いを増していたNulbarichのJQという才能を客演に迎えたこと自体、世代やジャンルを越えた化学反応への期待が込められた企画だったと思います。実際にこの曲は、その期待に応える以上の熱量を持って完成しました。

入口はいつも、思いがけないところにある

音楽との出会いというのは、狙って見つけるものではなく、たいてい思いがけない場所からやってきます。私にとって、この曲がまさにそうでした。KREVAというラッパーの新曲として聴き始めたはずが、いつの間にか、フィーチャリングで参加していたJQという声にすっかり引き込まれていました。曲を聴き終えたあと、JQという名前を調べ、Nulbarichというバンドの存在を知り、そこから他の楽曲を次々と聴くようになりました。1つの客演が、まったく知らなかった音楽の世界への扉を開いてくれたのです。

気がつけば、CDやサブスクで聴くだけでは飽き足らず、実際にライブ会場まで足を運ぶようになっていました。ライブハウスの熱気の中で、JQの生の声を浴びる体験は、配信で聴くのとはまったく違う衝撃でした。あの体験のすべての始まりが、この「One feat. JQ from Nulbarich」だったのだと思うと、たった1曲の客演が持つ力の大きさに、あらためて驚かされます。

人との出会いも、これと似ているのかもしれません。誰か別の人を通じて紹介された相手が、その後の人生に深く関わる存在になる。音楽の世界でのこの経験は、人間関係における「つながりの連鎖」とも、どこか重なって見えます。

磐田で振り返る、あの1曲

磐田に戻ってきてからも、この曲を聴くたびに、Nulbarichという沼に足を踏み入れたあの日のことを思い出します。仕事で家や土地の相談を受けていても、思いがけない一言や、些細なきっかけが、その後の大きな決断につながることがあります。何気なく聴いた1曲が人生の音楽的な時間を変えたように、何気ない会話のひとつが、家族の未来を変えることもある。この曲は、私にとって単なる名曲というだけでなく、思いがけない出会いの尊さそのものを思い出させてくれる、特別な1曲です。

1+1が、大きい1になる。この曲のメッセージのとおり、KREVAとJQという2人の出会いが、私にとってもうひとつの大きな出会いを連れてきてくれました。音楽が持つ、こうした連鎖の力に、これからも感謝し続けたいと思います。

ATAWI MUSICは、音楽を消費するサイトではありません。曲をきっかけに、思いがけない出会いが連れてきてくれたものの記憶を読み直す場所です。